こんにちは、村長です。
卓球のプレースタイルは様々ですが、その中でペン粒というプレースタイルがあります。
卓球をやったことがない人にとってはあまり知名度がないかもしれませんが、地方のオープン戦などでは頻繁に見かけるプレースタイルです。
しかし、選手の数としては少なく教えられる指導者も少ないという現状があります。
そこで今回は、
・ペン粒で強くなる方法を知りたい
・攻撃型の選手が嫌がることを知りたい
という方のために、
・ペン粒選手が強くなるための方法
・ドライブ攻撃型が嫌がるペン粒の技術
について詳しく解説していきます。
私自身はドライブ型ですが、全国レベルの粒高選手と何度か対戦した経験があります。強い粒高選手の優れた技術についても記事の中で紹介していきます!
目次
卓球のペン粒とは
ペンホルダーラケットに粒高ラバーを貼った用具を使用する選手のことを指します。
ペン粒の選手は卓球台に近い位置に張り付いてボールに変化をつけて返球することで、相手のミスを誘う守備型のプレースタイルとなります。
テレビで見る卓球ではペン粒選手を見ることはあまりないかもしれません。
ペン粒選手は卓球台に近い位置で相手の攻撃を受けることが多いため、ボールのスピードが速くなる全国上位レベルまで勝ち上がることは難しいプレースタイルであるためです。
しかし、全国大会出場やオープン大会入賞であれば十分に狙うことが出来ます。
実際に全国大会出場しているペン粒選手は何人もいます!
ペン粒選手が強くなるには、5つの方法を実践する
ペン粒選手が強くなる特別な方法はというものはなく、他のプレースタイルと同様に以下5つの方法を実践していくことが大事です。
ペン粒選手が強くなる方法①:適切な用具を揃える
ペン粒選手が強くなる方法②:指導者に教えてもらう
ペン粒選手が強くなる方法③:繰り返し練習する
ペン粒選手が強くなる方法④:戦術を考える
ペン粒選手が強くなる方法⑤:大会に出る
ペン粒選手が強くなる方法①:適切な用具を揃える
ペン粒は前陣での守備型になりますので、それに合わせて適切な用具(ラケット、ラバー)を揃えましょう。
ペン粒選手にオススメのラケット
ペン粒選手のラケットは弾みを抑え、コントロールしやすいものを選びましょう。
何故かというと、前陣で相手の攻撃を受けることになるため弾みが強いラケットだとオーバーミスをしてしまうからです。
攻撃を重視したいペン粒選手もいるかと思いますが、まずはメインであるブロック技術を上達させることが重要です。
そのためにも、まずは弾みを抑えたコントロールしやすいラケットを選びましょう。
ニッタクから粒高用ラケットが出ていますので、迷った方はこちらを使ってみたら良いかと思います。
ペン粒選手にオススメの粒高ラバー①カールP3V(VICTAS)
初心者でも使いやすい粒高ラバーがカールP3Vです。
粒が低く太めなので変化量は大きくないですが、コントロールしやすいことが特徴です。
粒高ラバーの扱いに慣れていない内はこちらのラバーで慣れることをオススメします。スポンジ厚さは薄いほど弾みが弱くコントロールしやすいので、まずは0.5か1.0使ってみましょう。
ペン粒選手にオススメの粒高ラバー②GRASS D.Tecs(TIBHAR)
回転量を重視したい人にオススメなのがGRASS D.Tecsです。
こちらのラバーの特徴はなんといっても強い回転をかけることが出来る点です。
特に前進回転のドライブをブロックした際、非常に強い下回転となりますので、相手の強打を防ぐことが可能です。
ただし、他の粒高ラバーと比べ弾みが強いのでブロック技術が身についてから使うことをオススメします
ペン粒選手が強くなる方法②:指導者に教えてもらう
強いペン粒選手の出身チームの指導者に教えてもらうのが最善です。
何故かというと、ペン粒特有の技術を教えることが出来る指導者である可能性が高いからです。
とはいえ強いペン粒選手を輩出しているチームは限られてきます。
近場にそのような指導者がいない人も多いと思いますので、各地域の良い指導者に教えてもらえば問題ないかと思います。
結局のところ卓球で大事な回転をかける技術やボールへの当て方などは、裏ソフトラバーでも粒高ラバーでも共通している点が多いからです。
「良い指導者の選び方が分からない」という人は、こちらの記事で紹介していますので参考にしてみてください。
ペン粒選手が強くなる方法③:繰り返し練習する
指導者に教えてもらったことを覚えるために繰り返し練習しましょう。
特にペン粒選手の場合、色々な選手と練習することをオススメします。
何故かというと、色々な球質のボールを受けることでブロック力が向上するからです。
例えば、同じ用具を使っている選手でもドライブに微妙に横回転がかかっていたり、スピードが違います。また、用具が違えば球質は全く変わってきます。
色々な球質のボールに慣れブロック力を向上させるためにも色々な選手と繰り返し練習を積み重ねていきましょう!
「とは言ってもどれくらいの時間が必要なのか目安を知りたい」という方は、こちらの記事が参考になるかと思います。
ペン粒選手が強くなる方法④:戦術を考える
攻撃型の選手以上に戦術を考えることが重要となってきます。
守備型のプレースタイルは相手に攻撃させないようにすることを考える必要があるからです。
攻撃型のプレースタイルでは、速いスマッシュやドライブを打てば得点することが出来ます。
しかし、ペン粒選手の場合はスピードが遅いブロックがメインになるので、一発で撃ち抜くような得点方法ではありません。
相手はボールに間に合う前提で、「回転量の変化」、「コース」でミスを誘う必要があります。
以上の理由から、ペン粒選手は攻撃型の選手以上に戦術を考えることが重要となります。
より詳しく戦術について知りたい方は、こちらの記事で紹介しているので参考にしてください。
具体的にドライブ攻撃型の私がペン粒選手にやられたら嫌な技術について、記事の後半で詳しく説明します
ペン粒選手が強くなる方法⑤:大会に出る
強くなるためには積極的に大会に出ることが重要です。
大会に出るメリットはいくつもありますが、主に以下の4つが挙げられます。
①現在の実力がわかる
②初めて対戦する相手への対応力がつく
③緊張感の中で卓球をすることができる
④大会の雰囲気に慣れることができる
これらのメリットが得られるので、どんどん大会に出ていくことをオススメします。
「大会の申込み方法が分からない…」という方は、以下の記事が参考になるかと思いますので、読んでみてください。
ドライブ攻撃型が苦手なペン粒の技術
ペン粒選手の戦術を立てるために、ドライブ攻撃型の私が実際にやられて嫌だった技術を紹介していきます。
①台上で2バウンドするような短いブロック
②自コート深くに返球されたブロック
③下回転に対するプッシュ
④回転量が多い下回転のブロック
⑤裏面でのブロック
①台上で2バウンドするような短いブロック
台上で2バウンドするような短いブロックは非常に有効な技術です。
台から出たボールに対してはドライブやスマッシュで攻撃することが可能ですが、2バウンドする短いボールに対しては強く攻撃することが出来ないからです。
ただし、相手の攻撃を吸収して短く返すためには高い技術力が必要となります。
まずは多少ボールが浮いてしまっても良いので、短いブロックができるように繰り返し練習していきましょう。
②自コート深くに返球されたブロック
深く返球されたブロックを強く攻撃することは難しいです。
ペン粒選手と対戦する場合、ブロックされる展開になるため卓球台の近くでプレーすることになります。
その際、深く返球されるとボールを打つスペースが確保できず詰まってしまうからです。
また、①で説明した短いブロックと組み合わせることでより効果を発揮しますので、短いブロックと並行して習得していきましょう。
③下回転に対するプッシュ
サーブやツッツキに対してのプッシュは変化がわかりにくく対応が難しい技術です。
プッシュされたボールは回転がかかっていないナックルであったり、上回転が少しかかっていたり回転の変化に対応できずミスに直結します。
また、ボールのスピードがゆっくりなブロックに対して、スピードが早いブッシュはテンポが変わるので非常に取りにくいボールとなります。
ただし相手にツッツキをさせる必要があるため、高いブロック技術があってこそ成り立つ技術でもあります。そこは抑えておきましょう。
プッシュの展開に持ち込むためにもブロックをしっかり練習していく必要があります
④回転量が多い下回転のブロック
回転量が多い下回転のブロックは強打を防ぐことが可能です。
何故かというと、下回転が強いのでボールが落ちないように上方向にスイングする必要がありスピードを出しにくいからです。
また、ドライブが得意ではない選手の場合、ツッツキで返球するしかないためそのボールをプッシュで攻撃していく事も可能です。
ただし、ループドライブが得意な選手の場合、下回転に対して強烈な前進回転をかけて返球される場合もあるので注意が必要です
⑤裏面でのブロック
ラケットの裏面に貼った裏ソフトラバーでブロックすることで相手の意表を突くことが可能です。
裏ソフトラバーは粒高ラバーに比べ、回転が変わるのと、スピードが上がるためです。
例えば下回転のブロックに対してドライブを打ち続けていたところ、急に裏面の裏ソフトでブロックされた場合について考えてみます。
粒高で返球されると思ってゆっくり構えていたところ、急に裏ソフトの速いボールで返されるので間に合わずにミスしてしまいます。
また、間に合ったとしても下回転を打つためのフォーム、ラケット角度になっているため、前進回転のボールに対応できずオーバーミスに繋がります。
前進回転であることは頭では分かっているのですが、体が対応できずミスしてしまうのは本当によくやってしまいますね
以上の理由から、裏面のブロックを織り交ぜることで相手の意表をついて得点する事ができます。
ペン粒の卓球選手
「実際に強い選手って誰がいるの?」
という方もいるかと思いますので、代表的なペン粒選手とその実績を紹介します。
・倪夏蓮(NI Xia Lian・ニー シャーリエン) 選手
最高世界ランキング8位
・小島渡 選手
全日本卓球選手権(一般の部)3回戦進出
・安藤実慶 選手
関東学生リーグ1部で勝利
女子選手では、59歳になっても世界トップで活躍し続けているレジェンド選手の倪夏蓮(NI Xia Lian・ニー シャーリエン) 選手がいます。
男子選手では、小島渡選手、安藤実慶選手など全国レベルの選手もいます。
おまけ:ドライブ攻撃型のペン粒選手に対する卓球の戦術
ドライブ攻撃型である私が実際にペン粒選手と対戦する際に使う戦術について紹介していきます。ドライブ型選手がどんなことをしてくるのか参考になるかと思います。
①バックに速いロングサーブ→ブロックを3球目で強打
②回転量の多い下回転サーブ→プッシュされたボールを3球目で強打
③なるべく回転をかけないナックル性のドライブ→ゆるく返球されたボールを強打
ドライブ型としては、なるべくラリーにせず3、4球目で決めたいと考えます。
何故かというと、ラリーが続くと回転に変化をつけられミスに繋がるからです。
変化をつけられる前に、シンプルな前進回転、下回転のサーブを出して、早めにラリーを終えようとして①②のような展開に持ち込もうとします。
また、ラリーになってしまった際は、③のように回転をかけないナックル性のボールを送る戦術を取ります。
粒高ラバーはその性質上、ナックルに対して変化をつけにくいためです。
変化量の少ないボールを狙い打ちすることで得点しようと考えます。
以上の理由から、私であれば上記3つの戦術で試合を有利に進めようと考えます。
「攻撃型選手はこんなことを考えているんだ」と知って対策を考えましょう!
まとめ:ペン粒選手も他の卓球プレースタイルと同様に、練習を繰り返し戦術を考えることが重要
ペン粒の上手くなる方法、戦術について色々と紹介してきました。
結局のところ他のプレースタイルと同様に、繰り返し練習し戦術を考えることが重要です。
選手の数が少なく、指導できる人もすくないですが練習をしていくことで確実に強くなっていきます。
全国レベルのペン粒選手以外にも、実際にオープン戦に入賞するペン粒選手は何人も見たことがあります
今回の記事が皆さんの参考になればうれしいです。
ありがとうございました。