- ゼッケンに数字がついている人がいたけど、あれは何?
- 数字をつけるためには具体的にどうしたいい?
卓球の大会に出ると、ゼッケンに数字がついた人を見たことがあるのではないでしょうか?
私もはじめて見たときは何を意味しているのか分かりませんでしたが、ゼッケンに付いた数字の意味を知ってから、
いつか絶対ゼッケンに数字をつけたい!!
と思うようになり、卓球のモチベーションが大きく向上しました。
本記事では、当時の自分と同じように
- 「ゼッケンの数字って何を意味しているの?」
- 「ゼッケンに数字を付けるために、何をすればいいの?」
と思っている方に対し、ゼッケンの数字の意味と具体的な取得方法を丁寧に解説していきます。
目次
ゼッケンの数字は卓球の段位
ゼッケンに付いた数字は、取得している段位を表します。

「段位って剣道とか柔道みたいな武道のイメージだけど、卓球でも段位があるの?」と疑問に思う方もいるかもしれません。
日本卓球連盟が段級制という制度を定めており、初段~10段の10段階に分けて段位が設定されています。(1級〜5級という級位もありますが、2024年から新規の級位取得はできないようになりました。)
段位には下記2種類が存在します。
- 成績段位
大会成績に応じて取得できる - 名誉段位
卓球競技の普及、発展に貢献した人に贈られる
成績段位の取得条件は全国大会に出場すること
成績段位は、日本卓球連盟主催の全国大会本戦の成績にともない取得できます。
成績と取得できる段位の関係は以下のとおりです。
段位 | 基準 |
---|---|
1段 (初段) | ①下記大会に出場する。 ・全日本選手権大会(一般 ・ジュニア ・団体 ・マスターズ) ・全日本社会人選手権大会 ・全日本実業団選手権大会 ・国民体育大会 ・全日本クラブ選手権大会 (一般の部のみ) |
2段 | ①下記大会で2回勝つこと。 ・全日本選手権大会(一般 ・ジュニア ・団体 ・マスターズ) ・全日本社会人選手権大会 ・全日本実業団選手権大会 ・国民体育大会 ②下記大会に計3回出場すること。 ③都道府県優勝者 |
3段 | ①下記大会で3回勝つこと。 ・全日本選手権大会(一般 ・ジュニア ・団体 ・マスターズ) ・全日本社会人選手権大会 ・全日本実業団選手権大会 ・国民体育大会 ②下記大会に計5回出場すること。 ③ブロック大会優勝者 |
4段 | ①下記大会でベスト8に入賞すること。 ・全日本選手権大会(一般 ・ジュニア ・団体 ・マスターズ) ・全日本社会人選手権大会 ・全日本実業団選手権大会 ・国民体育大会 ②上記に準ずる成績を挙げること。 |
5段 | ①下記大会でベスト4に入賞すること。 ・全日本選手権大会(一般 ・ジュニア ・団体 ・マスターズ) ・全日本社会人選手権大会 ・全日本実業団選手権大会 ・国民体育大会 ②国際試合日本代表者 |
6段 | ①下記大会で優勝すること。 ・全日本選手権大会(一般 ・ジュニア ・団体 ・マスターズ) ・全日本社会人選手権大会 ・全日本実業団選手権大会 ・国民体育大会 ②国際試合日本代表者 |
7段 | 全日本選手権大会 (一般の部) 個人戦で優勝すること。 |
8段 | アジア競技大会、アジア選手権大会 個人戦で優勝すること。 |
9段 | 世界選手権大会 個人戦で優勝すること。 |
10段 | オリンピック 個人戦で優勝すること。 |
なお下記大会は本戦に出場しても段位を取得できません。
・全日本卓球選手権 カデット、ホープス、カブ、バンビの部
・東京選手権
名誉段位の取得条件は2つ
名誉段位の取得条件は下記の2つです。
- 都道府県、市区町村の卓球協会の役員になる
- 公認審判資格を取得する
都道府県、市区町村の卓球協会の役員になる
都道府県や市区町村の卓球協会の役員になれば段位を取得できます。
役員歴と取得できる段位の関係は下記のとおりです。役員歴が長くなるにつれて取得できる段位も上がっていきます。
役員歴 | 段位 |
---|---|
1~2年 | 初段 |
3~4年 | 2段 |
5~6年 | 3段 |
7~8年 | 4段 |
9~10年 | 5段 |
11~14年 | 6段 |
公認審判資格を取得する
公認審判資格の取得により段位を取得できます。
公認審判の資格にも段階があり、上級公認審判、国際審判、公認レフェリーという順に取得できる段位も上がっていきます。
役員歴 | 段位 |
---|---|
公認審判 | 初段 |
上級公認審判、国際審判 | 2段 |
公認レフェリー | 3段 |
詳細に知りたい方は、下記の日本卓球協会のホームページに詳しく段級制度について記載されているので参照してみて下さい。
規程・お見舞い制度 – 公益財団法人日本卓球協会 (jtta.or.jp)
卓球の成績段位を取得しやすい3つの大会
下記3大会は他の大会に比べ、段位を取得しやすい傾向にあります。
- 全日本実業団卓球選手権大会
- 全日本クラブ卓球選手権大会 一般の部
- 全日本卓球選手権大会 マスターズの部
全日本実業団卓球選手権大会
全日本実業団は最も段位を取得しやすい大会です。なぜなら予選通過枠数が多いのに、出場するチームが少ないから。
例えば神奈川県では予選通過枠数は5チームに対し、出場チームは7チームのみです。つまりどこか1チームに勝てれば予選通過できます。
各都道府県の予選をみても、ほとんどの予選会で出場チーム数が少ないことがわかります。地域によっては、定員割れで予選会無しで参加できる場合もあるほどです。
以上の理由から、全日本実業団卓球選手権大会は段位を取得しやすい大会であると言えるでしょう。
全日本クラブ卓球選手権大会(一般の部)
全日本実業団卓球選手権大会に出場するためには会社の卓球部に所属する必要があるので、会社に卓球部がないとそもそも予選に参加することすらできません。
全日本実業団卓球選手権大会に参加できない方は、全日本クラブ卓球選手権(一般の部)出場を目指すのがオススメ。理由は以下のとおりです。
- 実業団で登録しているトップ選手は出場しない
- 高体連、日学連などに加盟している学生は出場しない
- 都道府県によっては、参加チームが少なく予選無しで本戦に出場できる
「会社に卓球部がない、新しく会社に卓球部を作ることも難しい」という方は、全日本クラブ選手権大会で本戦出場を目指しましょう。
全日本卓球選手権大会(マスターズの部)
個人戦で段位取得を目指したいという方は、全日本卓球選手権大会 (マスターズの部) を目指すのがオススメです。
この大会が予選通過しやすい理由は、以下のとおりです。
- 参加数が一般の部と比べて少ない
- トップ選手は参加しない
- 過去に強かった人でも、練習量が落ちて勝てる可能性がある
全日本選手権一般の部で上位進出しているようなレベルの人は、20代でやりきって30代では卓球を続けている人は少ないです。
たとえ昔強かった人が参加していても、練習していない人が多いので勝てるチャンスは十分にあると思います。
以上の理由から、全日本卓球選手権大会 (マスターズの部) は予選通過しやすい大会と言えるでしょう。
卓球の段位取得の料金
段位取得時に日本卓球協会に料金を払う必要がありますので覚えておきましょう。
19歳未満、大学生は少し安くなりますが、基本的に1段上がるにつれ10,000円ずつ値段も上がります。
同じ段位なのであれば翌年以降お金を払う必要はありませんが、すでに段位を取得している場合は差額を支払うことになります。
例:初段(10,000円) ⇒ 2段(20,000円)は差額の10,000円を支払う
詳しい値段については以下の表にまとめていますので参考にしてもらえればと思います。
等級 | 19歳未満 | 大学生 | |
---|---|---|---|
初段 | 10,000円 | 4,000円 | 6,000円 |
2段 | 20,000円 | 10,000円 | 16,000円 |
3段 | 30,000円 | 20,000円 | 26,000円 |
4段 | 40,000円 | ||
5段 | 50,000円 | ||
6段 | 60,000円 | ||
7段 | 贈呈のため無料 | ||
8段 | 贈呈のため無料 | ||
9段 | 贈呈のため無料 | ||
10段 | 贈呈のため無料 |
同じ段位なのであれば、翌年以降お金を払う必要はありません。
なお、下記大会の本戦に出場する場合有段者でなければならないという規定があり、
段位が欲しくなかったとしても最低でも初段取得時の料金である10,000円(19歳未満は4,000円、大学生は6,000円)を支払い段位を取得する必要があります。
・全日本卓球選手権大会 一般の部
・全日本社会人卓球選手権大会
・全日本卓球選手権大会 ジュニアの部
・全日本卓球選手権大会 マスターズの部
・全日本卓球選手権大会 団体の部
・全日本実業団卓球選手権大会
全国大会に出られることになってから「そんなお金がかかるなんて知らなかった・・・」となると嬉しい気持ちに水を差されてしまいますよね
お金を払うことに変わりはありませんが、事前に知って気持ちに折り合いをつけておきましょう
卓球の段位申請の方法とタイミング
各都道府県の卓球協会に申請を行うことで段位を取得できます。
タイミングとしては、段位取得方法の条件を満たした後であれば申請が可能です。
各都道府県によって方法が異なりますが、成績段位であれば予選会当日に申請できる場合が多いです。
予選当日に忘れたとしても、各都道府県の卓球協会に連絡をすれば申請することが可能ですので、忘れていた方は連絡してみましょう。
「予選通過が嬉しすぎて、うっかり申請を忘れていた」とならないようにしましょう!
ちなみに申請後に、以下のような段位認定証がもらえます。

卓球の段位取得者一覧
卓球の段位取得者は、日本卓球連盟の段位取得者名簿に一覧で記載されています。
おまけ:卓球の級位について
2023年までは1級~5級という級位が存在していましたが、2024年から新規認定は行っていないようです。
恐らく級位を取得している人が少ないので、廃止されたのではないかと勝手に思ってます
(級を取得している人を私も見たことがなかったので…)
まとめ:卓球で段位取得は難しいですが、やりがいのある目標でもあります!
今回の記事についてまとめます。
- ゼッケンに付いた数字は段位を表している
- 段位は全国大会に出場することで取得できる
ゼッケンに数字がついているということは、過去に予選を通過して全国大会本戦に出場した実績があるということです。
段位の取得は非常に難しいですが、卓球をやっている人なら是非目標にして欲しいところです。
「段位取得にどれくらい練習時間が必要なのか」については以下の記事が参考になると思います。

参考にしていただければうれしいです。
ありがとうございました。